はじめに
2024年後半から2025年5月にかけて、ドナルド・トランプ氏のビットコイン(BTC)に対する姿勢は劇的な変化を遂げました。かつて暗号資産に否定的だった元大統領が、再び政界の表舞台に戻る中で一転してビットコイン支持を打ち出し、選挙戦から政権運営に至るまで暗号資産に関する様々な発言や政策を示しています。本記事では、その期間におけるトランプ氏のビットコイン・暗号資産に関する発言、政策、行動の記録を振り返り、否定から支持へ転じた転換点や、再任後に暗号資産に言及しなくなった背景、暗号資産業界との関係や政策への影響、そしてトランプ氏のビットコイン支持と支持者層の親和性について、信頼できる英語ソースに基づき分かりやすく解説します。
過去の否定的姿勢と最近の変化
トランプ氏は大統領在任中の2019年、SNS上でビットコインなど暗号資産に否定的な見解を示していました。当時彼は「(暗号資産の)価値は非常に不安定で何の裏付けもない空虚なものだ」と投稿し、暗号資産を好まない考えを公言していたのです。2021年にもビットコインを「スキャンダルのようなもの」と評し、米ドルの優位を守る姿勢を示すなど、一貫して暗号資産に懐疑的でした。しかしその後状況は一変します。2022年末には自身のデジタルNFTトレーディングカードを発売し話題を呼び、暗号資産ビジネスへの関与を始めました。この頃からトランプ氏は徐々に暗号資産コミュニティとの接点を持ち始め、少しずつ姿勢を軟化させていったと見られます。
決定的な転機は2024年に訪れました。2024年5月、トランプ氏はワシントンD.C.で開催されたリバタリアン党大会に姿を現し、終身刑が確定している闇市場「シルクロード」創設者ロス・ウルブリヒト受刑者の減刑を約束するなど、熱心な暗号資産支持者(多くはリバタリアン層)に秋波を送りました。この場で彼は「Free Ross(ロスを自由に)」と書かれたプラカードを掲げる支持者たちに迎えられ、ウルブリヒト氏への恩赦を公約しています。さらに同月、トランプ氏の大統領選キャンペーンはビットコインなど暗号資産での献金受け入れを開始しました。米主要政党の有力候補が暗号資産での献金を公に認めるのは異例であり、これもトランプ氏の姿勢変化を象徴する出来事でした。
2024年大統領選で打ち出した暗号資産支持
2024年の大統領選挙戦において、トランプ氏は暗号資産支持を明確に打ち出しました。6月にはサンフランシスコで開かれたテック業界の資金集めイベントで「自分は“暗号資産大統領”になる」と宣言し、集まったベンチャー投資家や技術者から喝采を受けました。この席には暗号資産取引所コインベースの経営陣やウィンクルボス兄弟(暗号資産投資家)など業界の有力者も出席し、トランプ氏陣営は一晩で1,200万ドルもの資金を調達しています。共和党全国委員会のハーミート・ディロン氏によれば、トランプ氏はこの集会で「暗号資産は重要だ。私はこの業界を強く支援するつもりだ」と述べ、具体策こそ示さなかったものの明確に業界支持を打ち出したと言います。さらにトランプ氏側近は「バイデン政権とゲンスラー(SEC議長)による暗号資産への十字軍的な攻撃は、トランプ氏が再任すれば1時間で終わるだろう」と語り、規制強化に動く現政権との差別化を図りました。
最大のアピールとなったのが、2024年7月下旬にテネシー州ナッシュビルで開催されたビットコイン愛好家の大型イベント「Bitcoin 2024 カンファレンス」での演説です。共和党大統領候補となったトランプ氏はこのイベントで50分近い基調演説を行い、暗号資産業界の聴衆から熱狂的な声援を受けました。演説で彼が明言した主な公約や方針は次の通りです。
- 「米国をビットコインの超大国にする」:暗号資産を全面的に受け入れ、「我々の指導下で米国を『ビットコインの超大国』にする」と宣言。
- 「暗号資産の世界の首都」に:ナッシュビルの会場で「アメリカを『地球上での暗号資産の首都』にする」と高らかに約束。
- 政府保有のビットコインによる「国家戦略備蓄」:現在政府が押収・保有している暗号資産(主にビットコイン)を活用し、国家の「暗号資産戦略備蓄(National Strategic Crypto Reserve)」を創設すると表明。具体的には政府が保持するビットコインを国家資産として積み立てる構想で、「国家が暗号資産を保有し活用する」という大胆なアイデアです。
- SEC議長の更迭と業界寄りの規制:就任した暁には証券取引委員会(SEC)のゲンスラー議長を解任し、暗号資産に精通し業界に友好的な人物に交代させると明言。さらに大統領直属の「暗号資産諮問委員会」を設置し、「これからの規制は業界を愛する人々によって書かれるべきだ。業界を憎む人々ではない」と述べ、規制当局の姿勢転換を約束しました。
- 「政府による妨害を終わらせる」:トランプ氏は聴衆に対し「連邦政府はこれまで皆さん(暗号資産業界)の行く手を阻んできた」と語り、「私の政権では暗号資産は米国内で『採掘(マイニング)され、鋳造され、そして製造される』ものになる」と強調。これは、バイデン政権下での規制強化やマイニング産業への締め付けを批判し、暗号資産産業の国内振興とブロックチェーン技術の国産化を推進する姿勢を示したものです。
- ロス・ウルブリヒト氏の赦免:そして極めつけに、「本日改めて約束するが、ロス・ウルブリヒトの刑を減刑する」と宣言しました。ウルブリヒト氏は暗号資産を用いた違法薬物マーケット「シルクロード」の創設者で、現在仮釈放なしの終身刑に服しています。暗号資産コミュニティの中でもリバタリアン派を中心に「刑が重すぎる」と減刑を求める声が根強く、トランプ氏はそれに応える形で支持を取り付けようとしたのです。
こうした公約の数々は、暗号資産コミュニティにとって驚きと熱狂をもって迎えられました。AP通信は「トランプ氏の暗号資産に対する立場が時を経て劇的に変化したことを示す演説だった」と伝え、2019年に「価値は空虚」と酷評していた人物が、いまや「ビットコイン万歳」とばかりに支持を訴える構図に注目しています。この演説以降、トランプ氏は暗号資産業界に対する支援者としてのブランドを確立し、大統領選本番でも熱心なビットコイン支持者たちからの支持を獲得しました。
否定派から支持派へ転じた転機
上記のナッシュビルでの演説は、トランプ氏がビットコイン・暗号資産へのスタンスを180度転換させた象徴的な瞬間でした。しかし、その伏線となった出来事や背景も振り返っておきましょう。
トランプ氏の暗号資産観が変化し始めたのは、2022年末から2023年にかけてのことです。2022年12月には自身の肖像をあしらったNFTトレーディングカードを発売し完売させる成功を収め、暗号資産を金銭的な利益に結びつける経験をしました。2023年には暗号資産業界で相次いだスキャンダル(暗号資産取引所FTXの破綻など)に対して沈黙を保つ一方、保守派の一部や共和党有力者が「規制強化に走る現政権よりも共和党政権の方が業界に優しい」と主張し始め、トランプ氏自身もそうした声に耳を傾けたと考えられます。
2024年前半、トランプ氏は選挙戦略として暗号資産支持に軸足を移すことを本格化させました。その明確な転機の一つが、上述のリバタリアン党大会(2024年5月)への異例の参加です。彼はこの場で熱心な自由主義(リバタリアン)者たちに向け、「あなた方の気持ちはよく分かる。私も同じ思いだ」とアピールし、ウルブリヒト氏の件など象徴的なテーマで共感を示しました。もっとも、トランプ氏の登場は必ずしも歓迎一色ではなく、同大会では一部聴衆から激しいブーイングも浴びています(リバタリアン党内には「トランプ氏は政府支出拡大派で、真の自由主義者ではない」との反発も根強いため)。それでもトランプ氏は意に介さず壇上で「我々は#1(ナンバーワン)にならねばならない」と米国が暗号資産分野で世界一になる決意を語り、「AIも重要だが、暗号資産も我々が取り組むべき課題の一つだ」と述べています。この発言からも、彼が当時の最新技術トレンドである人工知能(AI)と並べて暗号資産を国家戦略上重要なものと位置付け始めていたことが読み取れます。
結局のところ、2024年後半までにトランプ氏は暗号資産を支持する立場へと明確に転じたと言えます。その背景には、単にビットコインの将来性を評価したというよりも、政治的な計算と支持拡大の思惑があったと指摘されています。実際、トランプ氏は暗号資産コミュニティにアピールすることで新たな資金源と票田を得ることに成功しました。例えば彼の選挙陣営は2024年、シリコンバレーの富豪層や暗号資産起業家から多額の献金を引き出しています。その中には、「PayPalマフィア」として知られるIT長者でトランプ氏支持を公言するデビッド・サックス氏やチャマス・パリハピティヤ氏なども含まれていました。さらに暗号資産取引所Geminiを創業したウィンクルボス兄弟もトランプ陣営に接近し、トランプ氏の資金集めイベントに参加しています。こうした動きは、当時バイデン政権下の米証券取引委員会(SEC)が強硬な規制姿勢を見せていたことに業界が強い危機感を抱いていた事情とも無縁ではありません。トランプ氏は「バイデン=ゲンスラーによる暗号資産いじめは自分が政権を取ればすぐに止む」と豪語し、業界側はそれに期待を寄せたのです。
大統領再任後の暗号資産政策と沈黙
2024年11月の米大統領選挙でトランプ氏が勝利すると、暗号資産市場は即座に反応しました。ビットコイン価格は11月上旬から急騰を始め、選挙からわずか2週間で40%以上値上がりし、一時9万9千ドルを超える目前まで上昇しました。2024年末から2025年初めにかけて、ビットコインは史上初めて10万ドルの大台を突破し、過去最高値である約10万9千ドルに達しています。市場は「トランプ政権による暗号フレンドリーな環境への期待」に湧き、共和党が上下両院で多数を占めたことも相まって、暗号関連株やアルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)まで軒並み高騰しました。暗号資産投資家らは、「規制当局による締め付けの時代は終わり、新政権は業界に優しいルール作りをしてくれる」と期待を膨らませたのです。トランプ氏自身も選挙後、「World Liberty Financial(WLF)」と名付けた新たな暗号資産関連ビジネスを立ち上げ、暗号資産市場に積極的に関与していく姿勢を見せました。WLFはトランプ氏の息子たちが運営に携わる分散型金融(DeFi)プロジェクトで、ガバナンストークン「$WLFI」や米ドル連動型のステーブルコイン「USD1」を発行する事業です。トランプ氏は自ら「Chief Crypto Advocate(チーフ暗号提唱者)」という肩書きを名乗り、政権発足前後から精力的にこのプロジェクトを売り込んでいます。
一方で、トランプ氏は大統領に再任して以降、公の場で暗号資産について多くを語らなくなったとも言われます。その端的な例が、大統領就任直後に発表された優先政策アジェンダです。2025年1月下旬、トランプ政権は就任直後の最優先立法課題リストを公表しましたが、そこには暗号資産やビットコインに関する項目が一切含まれていませんでした。就任演説や直後の声明でも、焦点は国境警備、経済対策、「気候変動の過激主義」との闘いといった従来型の争点に置かれ、暗号資産への直接的な言及は避けられました。選挙戦であれほどまでに「暗号資産推し」だったことを思えば、この沈黙は一部の業界関係者に不安を抱かせました。「トランプ氏は手のひらを返したのではないか」「結局、票集めのためのリップサービスだったのか」と疑う声も出たほどです。
しかし、この“沈黙”は決して方針の放棄を意味するものではありませんでした。むしろ水面下では、公約通りの暗号資産推進策が着々と進められていたのです。トランプ大統領は就任からわずか数日で暗号資産関連の大統領令に署名しました。2025年1月23日付で署名されたこの大統領令は、「デジタル資産の国家備蓄(ナショナル・デジタルアセット・ストックパイル)」の創設可能性を検討するための作業部会を立ち上げる内容でした。また、SEC(証券取引委員会)の人事刷新も早々に実行されました。トランプ氏は親暗号資産派で知られるベテラン規制官のポール・アトキンス氏をSEC委員長に指名し、ホワイトハウスには先述のデビッド・サックス氏を「AI・暗号資産担当のホワイトハウス顧問(通称:暗号資産担当“皇帝”)」に任命しています。さらに2025年3月には、トランプ政権初の「ホワイトハウス・クリプトサミット」が開催されました。このサミットには業界から招かれた20数名の暗号資産企業幹部が出席し、トランプ大統領自身が彼らを前に「バイデン政権の『暗号資産に対する戦争』は終わった」と宣言しています。トランプ氏は「アメリカをビットコイン超大国・暗号資産の首都にするという約束を果たすため、歴史的行動を起こしているところだ」と胸を張り、選挙中の公約を政策として実行に移しつつあることをアピールしました。
この他にも、トランプ政権下では次々と暗号資産業界が歓迎する措置が取られています。司法省(DoJ)は2025年4月、「国家暗号通貨エンフォースメントチーム(NCET)」と呼ばれる暗号資産関連の捜査ユニットを解散すると発表しました。NCETは2022年に設置され、北朝鮮ハッカー絡みの事件など暗号資産を悪用した犯罪を摘発してきましたが、新政権下でその役目を終える形となりました。司法省の内部メモは「司法省は『デジタル資産の規制当局』ではない」と述べ、バイデン政権の「起訴による規制」という無謀な戦略を批判しています。さらに注目すべきは、そのメモが「1月に出されたトランプ大統領の暗号資産推進の大統領令を踏まえての決定」であると示唆している点です。つまり、政権トップの方針転換が司法当局の姿勢にも直接影響を与え、暗号資産分野の規制執行を緩める方向に舵を切ったことになります。
また、公約に掲げていた「国家戦略暗号資産備蓄」も、現実の政策となって動き始めました。2025年3月初旬、トランプ大統領は自身のSNS(トゥルース・ソーシャル)で「政府内に暗号資産戦略備蓄を創設する」と発表し、アメリカを「世界の暗号資産資本」にするとの決意を新たに表明しました。この計画では、米政府が保有または今後押収する暗号資産を少なくとも5種類、国家備蓄の一部として保有する方針が示されています。トランプ氏は発表の中で、就任直後に立ち上げた暗号資産作業部会がこの備蓄計画を推進中であり、これは選挙キャンペーン中に暗号資産ロビー団体との間で交わした約束を果たすものだと述べました。実際、3月のその発表後、対象として名指しされた暗号資産の価格は軒並み急騰しています。例として、当初トランプ氏が挙げたリップル(XRP)、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)という3種のオルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)は発表直後にそれぞれ12~60%も価格が跳ね上がりました。その1時間後、トランプ氏は「当然ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)も備蓄の中核となる」と追記し、主要2銘柄を含む計5銘柄を国家備蓄対象とする考えを示しています。ビットコインとイーサリアムも10%以上値上がりし、ビットコインは8万6千ドルから9万4千ドル台へ急伸しました。選挙直後に過熱気味だった暗号資産市場は一時調整局面に入っていましたが、この政府備蓄発表を機に再び上昇に転じた格好です。
興味深いのは、トランプ氏自身と家族が暗号資産分野での新事業を積極的に進めていることです。前述のWLFプロジェクトはその代表例で、3月末には早くも米ドル連動型の独自ステーブルコイン「USD1」を発表しています。さらにトランプ氏とメラニア夫人は2025年1月、インターネット・ミーム(流行ネタ)にちなむ独自の「ミームコイン」まで立ち上げました。具体的な名前は明らかにされていませんが、報道によれば「$TRUMP」という名称で、購入者には特に経済的権利は伴わないもののトランプ夫妻が話題作りのために発行したトークンだといいます。これら一連の動きは、トランプ氏が公人(大統領)としてだけでなく私人(実業家)としても暗号資産ブームに乗り、利益機会を追求している側面を示しています。
以上のように、トランプ氏は大統領再任後、公には多くを語らずとも、実際には暗号資産推進の政策を矢継ぎ早に繰り出しています。その狙いは、選挙中に掲げた「暗号資産業界寄り」の約束を履行しつつ、自身や身内のビジネス上の利益も得るという一石二鳥とも映ります。ただし、このような急進的な方針転換と政策展開には批判や懸念の声も少なくありません。次章では、トランプ政権と暗号資産業界の蜜月ぶりとそれに伴う問題点について見ていきます。
暗号資産業界ロビー団体とSECとの関係
トランプ氏の暗号資産支持への転向は、暗号資産業界からの熱烈な歓迎と支援によって支えられています。2024年の選挙戦では、暗号資産業界のロビー団体や有力投資家がこぞってトランプ氏側に接近しました。その背景には「民主党政権より共和党政権の方が暗号業界に好意的になる」という見立てと、実際に民主党側(バイデン政権・ウォーレン議員など)に厳しい規制論者が多かった事情があります。
具体例として、2024年のオハイオ州上院選では、暗号資産業界が強力に支援した共和党候補のバーニー・モレノ氏が現職の民主党重鎮シャロッド・ブラウン上院議員を破る番狂わせが起きました。モレノ氏はブロックチェーン企業の経営者で、自ら「ビットコイン支持」を掲げた候補です。業界は彼に総額4千万ドル(約55億円)もの献金と広告費支援を投じており、ブラウン議員(上院銀行委員長で暗号資産規制に積極的だった)を退けた原動力になりました。このように暗号資産業界は資金力を背景にトランプ氏および共和党候補へのロビー活動を活発化させていたのです。
トランプ氏自身の周辺にも業界関係者が多数入り込みました。先述のようにサンフランシスコの資金集めパーティーは暗号資産ベンチャーの実力者たちで埋め尽くされましたし、同氏が招集した「クリプト・サミット」にも暗号企業のCEOらが顔を揃えました。こうした人物は選挙資金の提供のみならず、政権の人事や政策にも影響を及ぼしています。例えば、トランプ政権の暗号資産・AI担当顧問に就いたデビッド・サックス氏はシリコンバレーの著名投資家で暗号資産擁護論者です。またSEC委員長に指名されたポール・アトキンス氏は過去に「暗号資産への過剰な規制は米国の競争力を削ぐ」と発言していた人物です。これらの起用に、業界ロビー団体は「我々の声が届いた」と歓迎しました。
一方、規制当局との関係では、トランプ政権は露骨なまでに業界寄りの姿勢を示しています。政権発足から数ヶ月の間に、SECは十数件以上の暗号資産企業に対する調査や訴追案件を中止または棚上げしたと報じられています。ウォーレン上院議員は「SECは既にトランプ氏の献金者と繋がりのある暗号企業への法執行を取り下げ、トランプ一家のコインを監視から守るような新ガイダンスまで出した」と批判しています。実際、トランプ氏が大統領に就任して間もなく、SECは暗号資産取引所のビットトレックスやリップル社(XRP発行元)に対する係争で和解に動き、厳しい処分を回避する方向に舵を切ったとも伝えられます(※SEC自体は独立機関ですが、トップ人事が代わり政権の政策方針が変われば、執行優先度にも影響が及ぶとみられています)。
トランプ氏一家のWorld Liberty Financial(WLF)を巡る動きも、利益相反ではないかと問題視されています。2024年9月、トランプ氏はWLF立ち上げを発表した際、過去に自身が「詐欺まがい」と呼んだ暗号資産に今や乗り出す理由について「米国がこの分野でNo.1でなければならないからだ」と強調しました。しかし批判者は「それは表向きの理由で、実際にはトランプ氏が政治的影響力を利用して利益を得ようとしているだけではないか」と見ています。事実、中国の暗号資産富豪で米証券取引委員会から詐欺で訴えられていたジャスティン・サン氏は、2024年末にWLFに3千万ドル(約40億円)もの巨額投資を行い、一躍同社の筆頭出資者となりました。この投資により、トランプ氏の関連会社(DT Marks DEFI LLC)は即座に少なくとも1,500万ドル超の収益を得る契約になっていたと報じられています。ジャスティン・サン氏はトランプ政権発足前にSECから詐欺的行為で提訴されていた人物ですが、この投資後にSECの同氏に対する調査が打ち切られたとも伝えられ、金銭と規制緩和の疑惑が浮上しています。倫理監視団体「責任あるワシントン市民のための市民(CREW)」のジョーダン・リボウィッツ副代表は「政治における影響力行使として、何千万ドルもの金を直接相手に渡す以上のものはない」と指摘し、公務と私益の境界が崩れている状況に警鐘を鳴らしました。また消費者団体Public Citizenのロバート・ワイズマン共同代表はWLFへの資金流入に関し「倫理上の問題というには生易しい。これは根本的に腐敗している」と断じ、「金をトランプ氏に流し込む仕組みを作り、それが実際に行われている」と批判しました。
こうした動きは政権の政策にも直接影響を与えています。先述のようにSECや司法省は暗号資産関連の取り締まりを大幅に緩和しましたが、これにはトランプ一家やその支援者が暗号資産プロジェクトで巨額の利益を得られる環境を整備する意図があるとの見方があります。実際、トランプ氏の息子エリック氏とドン・ジュニア氏が推進するWLFは2025年3月に独自ステーブルコインを発表しましたが、折しも米議会上院では「Genius法」と渾名されるステーブルコイン規制緩和法案が審議を進めていました。この法案はステーブルコイン発行体に対する規制を大幅に緩める内容で、批評家は「暗号資産を使ったマネーロンダリングや違法薬物取引(フェンタニル製造など)への悪用を助長しかねない」と警告しています。ウォーレン上院議員は「ドナルド・トランプは自らと家族が関与する暗号ビジネスで私腹を肥やしながら、そのマーケットの監視を骨抜きにしている。これは巨大な利益相反であり、金融消費者にとっては惨事のレシピだ」と非難しました。同氏はさらに「議会は腐敗防止と消費者保護のための基本的ルール作りに乗り出すべきだ」と述べ、トランプ政権による規制緩和の動きに歯止めをかける必要性を訴えています。
このように、トランプ政権と暗号資産業界の蜜月関係は、多くの恩恵と同時に深刻な懸念も生んでいます。一方で業界にとっては規制の後退や政府による需要創出(国家備蓄構想など)という追い風となり、他方で中立性や公正さの観点からは「利益相反と腐敗」の疑惑を招いているのです。では、トランプ氏自身の戦略性はどこにあり、支持者層との関係はどうなっているのでしょうか。次章では、「気持ちは近いが政策は遠い」と評されるトランプ氏のアプローチと、その背後にある戦略性について考察します。
「気持ちは近いが政策は遠い」戦略の実態
トランプ氏の暗号資産に対する姿勢は、一部で「気持ちは近いが政策は遠い」と表現されています。これはどういう意味なのでしょうか。一言で言えば、支持者の感情や業界の期待には寄り添っているが、その政策的実現にはギャップがあるという指摘です。
まず「気持ちは近い」の部分ですが、トランプ氏は暗号資産支持者の抱く不満や願望を巧みに代弁してきました。暗号資産コミュニティの多くは「政府や中央銀行への不信」「自分たちの財産を自分でコントロールしたい」というリバタリアン的・反体制的な感情を持っていますが、トランプ氏は自らをワシントンの既得権益と闘う存在と位置付け、その感情に訴えかけました。例えば、彼がロス・ウルブリヒト受刑者に言及したことや即座に恩赦を与えたことは、自由至上主義的な暗号資産支持者の溜飲を下げるものでした。また、前章で触れたように、トランプ氏は暗号資産捜査を担った官僚たちを「自分を陥れた狂人どもと同じ連中だ」と糾弾し、暗号資産業界への規制を「政府の武器化(weaponization of government)」として非難しました。これは、陰謀論的な世界観を持つ支持層(Qアノンなど)の信条にも通じるメッセージです。「政府の闇の勢力が無実の人々や革新的起業家を弾圧している」という語り口は、熱狂的支持者の共感を得やすく、トランプ氏はまさにその線で暗号資産支持層の感情を掴んだのです。
一方、「政策は遠い」というのは、トランプ氏が示す具体的な政策が、暗号資産支持者の理想とするところからはかけ離れている、あるいは矛盾している側面を指します。暗号資産の根底にある理念は「非中央集権・非政府」という点にあります。極論すれば「政府はビットコインに関与するな、規制もするな」が原理主義的なビットコイン支持者の立場でしょう。ところがトランプ氏の政策を見ると、国家がビットコインを買い集め備蓄する、とか自ら(家族が)暗号資産ビジネスを主導してしまうといった具合に、むしろ政府や特定個人が暗号資産市場に大きく介入するものが目立ちます。リバタリアン系の経済学者からは「政府がビットコインを保有するなど本末転倒だ。絶対にそんなことはしてほしくない」という声も上がりました。実際、ハーバード大学のジェフリー・マイロン教授(リバタリアン系シンクタンクCato研究所エコノミスト)は、トランプ氏やルミス上院議員らが提唱するビットコイン備蓄案について「全てが途方もなく無意味だ。経済的合理性はどこにもなく、政府が検討するなど正気とは思えない」と酷評しています。つまり、政府が介入しないことを望む純粋なビットコイン支持者からすると、トランプ氏の政策は方向性が違うのです。
また「政策は遠い」もう一つの意味は、トランプ氏が暗号資産支持を掲げながら、それを包括的な法律整備や投資家保護策には結び付けていない点です。規制撤廃や取り締まり緩和は行いましたが、それは同時に詐欺的なプロジェクトの横行や市場の不透明さを残すことにも繋がります。実際、トランプ政権下で暗号資産詐欺は減るどころかむしろ温存される可能性があります。連邦捜査当局が手を引くことで、一部の悪質な業者やハッカー集団が勢いづく懸念も指摘されています。コーネル大学のエスワー・プラサード教授は「トランプ一家は規制が追いつき価値が上がる前に広範な暗号資産利権を確立しようと躍起になっている。これらの投資は利益相反の次元が桁違いだ」と述べています。さらに「規制を極小化しつつ政府がお墨付きを与えるというトランプ氏の強い関与は、金融の安定性に巨大なリスクを孕み、個人投資家を危険に晒すだけでなく、暗号資産があらゆる違法行為の潤滑油になる余地を広げてしまう」とも警告しました。これは、トランプ氏の政策が一見業界に優しく見えても、長期的には市場の無法地帯化やバブル崩壊リスクを高め、結局は大衆に被害が及ぶ可能性を示唆しています。
要するに、トランプ氏の暗号資産戦略は「大きなビジョンと大胆な演出」の割に、その中身は自身の利益や短期的な支持獲得に偏りがちであり、暗号資産支持層が求める理想(例えば「誰にも支配されない通貨」「健全な市場インフラ」)とは隔たりがあるということです。トランプ氏は暗号資産コミュニティの反権威主義的な情熱には共鳴してみせますが、その解決策として示すのは「自分がトップに立って産業を牛耳る」「自分の政敵(前政権)の規制を全て排除する」といった方向であり、それは必ずしも暗号資産が目指す「分散型の未来」と一致しません。
もっとも、政治的な観点から見れば、トランプ氏のこの戦略は一定の合理性があります。彼は「共感」を武器に支持を広げつつ、実際の政策では自身と支持基盤の権益をしっかり守るという二面性のあるアプローチを採っています。これは従来から指摘されてきたトランプ政治の特徴でもあります。例えば製造業の雇用喪失に苦しむラストベルト(錆びついた工業地帯)の有権者に対しては「気持ちは100%共感する」と訴えながら、富裕層減税など彼らの経済的利益と直結しない政策を推し進めたことがありました。同様に暗号資産の件でも、「ビットコイン最高! 政府は君たちの邪魔をするな!」と叫びつつ、その陰で自らの関連ビジネスが肥大化し得る状況を作り出しているのです。その意味で、「気持ちは近いが政策は遠い」という指摘は的を射ているでしょう。
ビットコイン支持層との思想的・政治的親和性
最後に、トランプ氏のビットコイン支持と、彼の主要な支持者層との思想的・政治的な親和性について考察します。トランプ氏の支持基盤には様々なグループが存在しますが、中でもラストベルトの労働者層、陰謀論的なQアノン支持層、そして自由主義(リバタリアン)系の保守層は、ビットコイン支持と親和性が高いと指摘されています。
ラストベルトの労働者層
ペンシルベニアやオハイオ、ミシガンなどのいわゆる「ラストベルト」地域は、産業の空洞化や経済停滞に苦しんできました。そこに暮らす多くの労働者層は、ワシントンやウォール街のエリートに対する不信感が強く、「既存の金融・経済システムが自分たちを見捨てた」という思いを抱えています。ビットコインの「中央政府や中央銀行に縛られない通貨」「インターネット上の新たなゴールド」という性質は、こうした人々にとって魅力的に映る可能性があります。現にオハイオ州では、2023年から2025年にかけて州政府にビットコインへの投資を認める法案が相次いで提出されました。2025年2月、オハイオ州上院のサンドラ・オブライエン議員(共和党)は「Cryptoはトランプ次期大統領の任期で大きな位置を占めるだろう。州としてもその波に乗り、主導権を握る必要がある」と述べ、州の資金をビットコインに投資する「オハイオ・ビットコイン準備基金」法案を提出しました。このような動きは、ラストベルトの政治家がトランプ政権の暗号資産推進を睨んで地域振興策としてビットコインに注目していることを示しています。トランプ氏に投票した労働者層の中にも、ビットコインを「自分たちでも利益を得られる新機会」「都会のエリートに依存しない貯蓄手段」として歓迎する向きがあるかもしれません。トランプ氏がビットコインを称賛することは、彼らに「新しいアメリカ製の夢」を提示する試みとも言えるのです。もっとも実際には、暗号資産投資はボラティリティ(変動)が大きくリスクも高いため、そうした一般庶民が大きな利益を手にするのは容易ではありません。しかしトランプ氏は「ビットコイン戦略備蓄」などを通じて、国家規模でその価値を底上げしようとしています。これは皮肉にも市場介入ですが、結果的に価格が安定・上昇すれば、早くからビットコインを買った個人にも恩恵が及ぶかもしれません。
Qアノン支持層
Qアノンと呼ばれる陰謀論ムーブメントは、トランプ氏の熱狂的支持者層の一角を成しています。彼らは「世界を裏で操る闇の勢力が存在し、トランプ氏はそれと戦う救世主だ」と信じており、政府や既存権威への強い不信・対抗心を持っています。こうした陰謀論的思考と暗号資産への傾倒は実は相性が良いとする研究もあります。2024年に発表されたある研究では、「暗号資産保有者は平均よりも陰謀論を信じやすく、権威不信が強い傾向がある」と指摘されています。実際、パンデミック下で孤立する中でQアノンに傾倒し、同じコミュニティから暗号資産投資の情報を得て多額の資金を騙し取られた人々の事例も報じられています。Qアノン系のSNSインフルエンサーが無名の暗号トークンを煽って私腹を肥やしていたことも暴露されており、陰謀論コミュニティと暗号資産の世界は見えないところで交錯しています。トランプ氏はこうしたQアノン支持層に対し、しばしば暗示的なメッセージを送り共鳴を図ってきました。ビットコイン支持に関しても、「バイデン政権の規制当局は腐敗している」「連中は俺と同様に皆さん(暗号資産支持者)を弾圧してきたのだ」という彼の発言は、Qアノン的な世界観と一致します。Qアノンの合言葉に「デジタル兵士」というものがありますが、ビットコインを推進することは「デジタルな戦い」で体制に挑む一種の抵抗運動のようにも捉えられ、トランプ氏はそれを鼓舞しているとも言えます。もっともトランプ氏自身がビットコインやブロックチェーン技術の詳細に通じているわけではなく、あくまで政治的な物語として暗号資産を活用している面が大きいでしょう。しかし結果として、Qアノン的思想を持つ層がトランプ氏のビットコイン支持発言でさらに熱狂し、ビットコインへの投資を煽られている可能性は否めません。
リバタリアン(自由主義)層
自由至上主義的な保守層、いわゆるリバタリアンはビットコイン誕生当初からその理念的支柱とも言える存在でした。彼らは「小さな政府」「個人の財産権絶対擁護」を信条とし、中央銀行による法定通貨の価値毀損(インフレ)を批判する傾向があります。ビットコインは発行上限が決まっておりインフレに強いとされることから、「21世紀のデジタル・ゴールド」としてリバタリアンから歓迎されてきました。代表的な例として、ワイオミング州選出のシンシア・ルミス上院議員(共和党)は熱心なビットコイン支持者であり、国家備蓄として100万BTC(当時約610億ドル相当)の購入を提案する法案を提出したほどです。この動きはトランプ氏の構想と歩調を合わせたもので、「政府がビットコインを自国通貨の裏付け資産として保有する」ことを目指しています。
トランプ氏はこうしたリバタリアン層にも積極的にアプローチしました。2024年5月に前述のリバタリアン党全国大会で演説したのは、その最たるものです。彼はリバタリアン党員に向け、自分が当選した暁には「ロス・ウルブリヒトを赦免する」と約束し、実際に大統領就任2日後にはこの約束を果たしました(ウルブリヒト氏は終身刑から解き放たれ、釈放への道が開かれました)。さらにトランプ氏は、「大統領就任後、私は何十億ドルもの自分の不動産帝国から身を引き、大統領給与も受け取らずに国のために働いた」と述べ、「政治に私利私欲で関わっているのではない」と強調することで、懐疑的なリバタリアン層の信頼を得ようとしました。リバタリアンの中には2020年選挙でジョー・ジョーゲンセン候補(リバタリアン党)に投票した層もいましたが、2024年にはトランプ氏支持へ回帰した人も少なくありません。彼らを動かした要因の一つがビットコインへの期待でした。あるリバタリアン系団体のメンバーは「トランプ氏がビットコインに理解を示している以上、バイデンよりマシだ。ワシントンに居座る規制屋たちより、トランプの方がまだ我々の信念に近い」と語っています。もっとも前述の通り、純粋なリバタリアン経済学者はトランプ氏のビットコイン政策に懐疑的であり、この点に関してリバタリアン層内部でも温度差があります。
総じて言えば、トランプ氏のビットコイン支持は彼の支持者層の根底にある「反エスタブリッシュメント(既存支配層への反発)」という感情と響き合っています。ビットコインは中央銀行制度への挑戦であり、既得権への異議申し立ての象徴として機能します。トランプ氏自身も政治的アウトサイダーを自任し、2016年以降そのキャラクターで大衆の支持を得てきました。ビットコインを支持する姿勢を示すことは、そうした反体制イメージをさらに強固にする効果があります。また支持者に対しては「あなた方の不満や願いを私は理解している。ビットコインを支持する私=あなた方の代弁者だ」というメッセージにもなります。その意味で、トランプ氏にとってビットコイン支持は単なる金融政策上の判断以上に、政治的なシンボルとなっていると言えるでしょう。
おわりに
2024年後半から現在に至るまでのトランプ氏のビットコイン・暗号資産を巡る動きを振り返ると、そこには彼ならではの政治手法と時代の空気が色濃く反映されています。かつては暗号資産を忌避していたトランプ氏が掌を返した背景には、暗号資産市場の成熟・拡大や支持基盤の変化、そして何より自身の政治的復権のための計算がありました。彼は大胆な発言と劇的な演出で暗号資産コミュニティの心を掴み、公約を次々と実行することで業界の期待に応えています。その結果、ビットコイン価格は史上最高値を更新し、市場は彼の言動一つで大きく揺れ動くまでになりました。
しかし、光が強いほど影も濃くなるように、トランプ流の暗号資産政策にはリスクや懸念も付き纏います。規制を緩めることで確かにイノベーションは促進されるかもしれませんが、一方で悪意あるプレーヤーが跋扈しやすくなり、将来的に個人投資家が被害を被る可能性も否定できません。また、政府高官が自ら暗号資産ビジネスに関与するという前代未聞の状況は、民主主義社会のガバナンス(統治)の観点から見ても極めて異例であり、利益相反や腐敗の温床になりかねないとの批判も出ています。トランプ氏は「自分は政治で私腹を肥やしてはいない」と強調しますが、実際には自身の影響力を背景に家族企業が巨額の出資を集めるなど、その言葉と現実とのギャップは小さくありません。
トランプ氏とビットコインの関係は、21世紀における政治と金融テクノロジーの興味深い交差点を示しています。一国のリーダーがビットコイン戦略備蓄を唱え、国家政策として暗号資産を推進するという事態は、10年前には想像もできなかったでしょう。支持者たちにとってトランプ氏のビットコイン支持は、経済的自由と愛国心が融合した夢のようにも映っているかもしれません。「暗号資産の首都アメリカ」という響きは彼らを鼓舞し、未来への希望を抱かせるものです。
一方で、その夢がどこまで現実のものとなるかは未知数です。ビットコインは依然として価格変動が激しく、国内外の規制環境も予断を許しません。トランプ政権が今後4年間でどのような暗号資産関連法制を整え、あるいは整えないのか、それによって市場や投資家は恩恵を受けるのか被害を受けるのか、慎重に見極める必要があります。トランプ氏の言葉を借りれば「これからルールを書くのは業界を愛する人々」とのことですが、その「人々」の中に大衆の利益の代弁者がどれだけ含まれるのか、注視すべきでしょう。
いずれにせよ、ドナルド・トランプという政治家がビットコインという革新的金融テクノロジーと出会ったことで、アメリカの暗号資産政策は大きな曲がり角に差し掛かりました。支持者から熱狂的に支持されるその路線は、アメリカを本当に「ビットコイン超大国」へ導くのか、それとも新たな混乱をもたらすのか──。2025年現在、その答えはまだ出ていません。しかし、彼の一挙手一投足が暗号資産の運命を左右し得る時代が到来したことだけは確かです。今後もトランプ氏の発言と行動から目が離せない日々が続くでしょう。


